予防接種

予防接種によって多くの人が免疫を獲得することで、集団の中で感染が起こったときも、その拡大を防ぐことができます。これを、集団免疫効果と呼びます。
このように、予防接種には、接種したその人の健康を守るという役割に加え、社会全体の健康を守るという役割があります。

高齢者肺炎球菌ワクチン(ご予約制)

平成26年より、ご高齢の方を対象とした肺炎球菌ワクチン(成人用肺炎球菌ワクチン)が定期接種に指定されています。
予防接種法により、対象期間中に契約医療機関・保健所で肺炎球菌ワクチンを受ける際には、公費の助成が受けられます。

対象となる方
  • 令和元度(2019年度)から令和5年度(2023年度)までの間は、各年度中(4月1日~翌3月31日)の間にそれぞれ、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方
  • 60歳以上65歳未満の方で、心臓、じん臓、呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に身体障害1級程度の障害のある方
  • 令和元年度(2019年度)に限り、平成31年3月31日に100歳以上の方

肺炎とはどのような病気なの?

細菌・ウイルスなどの感染によって肺で起こる炎症を、肺炎と呼びます。そして、肺炎の原因となる菌としてもっとも多いのが、肺炎球菌です。
肺炎は、国内の死亡原因疾患において第3位を占めている病気であり、特にご高齢の方、慢性疾患のある方は、発症・重症化のリスクが高くなっています。

肺炎球菌ワクチンには2種類あります

肺炎球菌ワクチンには、ニューモバックス(PPV23)とプレベナー(PCV13)の2種類があります。
ニューモバックスは、細菌に対する抗体をつくり免疫効果が期待できますが、年月の経過によってその効果が低下していきます。
対してプレベナーは、記憶免疫という高い免疫効果の持続が期待できます。

ニューモバックス(PPV23)

  • ポリサッカライドワクチン/23価
  • 免疫記憶効果がなく持続効果が劣る。
  • ワクチン接種を繰り返してのブースター効果なし。
  • 鼻や喉の粘膜への定着(保菌)※を防止できない
  • プレベナーより安価
  • 成人は公費で接種可能(助成金対象の方)

プレベナー(PCV13)

  • コンジュゲートワクチン(結合型ワクチン)/13価
  • 免疫記憶効果あり。
  • ワクチン接種を繰り返してのブースター効果あり。
  • 鼻や喉の粘膜への定着(保菌)※を防止できる
  • ニューモバックスよりも高価
  • 成人は自費のみ。公費で接種できない
  • 小児は公費で接種可能
ニューモバックス(PPV23) プレベナー(PCV13)
含まれる莢膜抗原 23種類 13種類
抗体を作らせる能力 低い 高い
効果の持続力 短い 長い
再接種の必要性 5年ごと接種が必要 不要
補助の有無 定期接種対象年齢あり なし

ワクチンで予防しましょう!

先述の通り、肺炎の原因菌としてもっとも多いのが、肺炎球菌です。
肺炎球菌ワクチンによって、肺炎球菌による肺炎の発症のリスク、重症化のリスクを低減させることができます。

再接種はいつからできるの?

肺炎球菌ワクチンは、接種から次の接種まで、5年以上の期間をあける必要があります。
5年未満のうちに再接種すると、接種部位の赤み、腫れ、痛みなどの副反応が強く現れる可能性があります。接種の際には、前回の接種時期を必ず確認するようにしてください。

インフルエンザ予防接種

インフルエンザは、感染力が非常に強い呼吸器疾患です。
例年、11月下旬頃から翌年の3月頃までに流行が見られることが多いため、5ヵ月間ほど効果の持続が期待できるインフルエンザワクチンは、10月頃の接種が望ましいと言えるでしょう。

インフルエンザってどのような病気なの?

インフルエンザウイルスの感染を原因とし、主に冬に流行します。38度以上の高熱、全身倦怠感、関節痛・筋肉痛という特徴的な症状を持つ病気です。風邪とは違い、これらの症状が急激に悪化します。
また、肺炎などを合併して重症化し、ときに命にかかわる事態に見まわれます。

高齢者インフルエンザ予防接種

ご高齢の方は、若い方と比べるとインフルエンザが重症化するリスクが高くなります。
そのため、65歳以上の対象者の方は、公費の助成を受けてインフルエンザワクチンを接種することができます。

対象者
  • 接種日において満65歳以上の方
  • 接種日において満60~65歳未満の市民のうち、心臓、じん臓、もしくは呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の障害を有し、その障害が身体障害者手帳1級程度の方(身体障害者手帳等証明できるものが必要です)

※接種当日は、医療機関へ健康保険証など年齢確認できるものを持参してください。

費用
自己負担金 1,500円

帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹ってどのような病気なの?

子供の頃に感染した水痘ウイルスが体内で潜伏し、免疫力が下がったときなどに発症する病気です。水ぶくれを伴う赤い発疹が、身体の左右のいずれかに帯状に現れます。多くは、発疹に強い痛みを伴い、これらの症状が1ヵ月ほど続きます。
症状が治まってからも、長期間にわたって痛みが残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。

帯状疱疹ワクチン2種の比較

乾燥弱毒生水痘ワクチン シングリックス®

ワクチンの種類

生ワクチン

(生きているウイルスの病原性を弱めたもの)

不活化ワクチン

(病原性をなくしたウイルスから作ったもの)

対象年齢 50歳以上 50歳以上
予防効果 約5割 約9割
効果が継続
する期間

約5年

10年以上
新しいワクチンのため10年目以降の効果は調査中
接種法・回数 皮下注射・1回 筋肉注射・2回(2~6か月間隔)
副反応 軽度の疼痛 中等度の疼痛、発赤腫脹、筋肉痛、易疲労感
その他

妊婦や免疫能低下のある方は不可

妊婦や免疫能低下のある方も接種可能

費用 7,700円(税込) 22,000円(税込)×2回

接種回数

1回接種ワクチン(弱毒生水痘ワクチン 商品名:「ビケン」)

弱毒化された、生きた水痘ウイルスが含まれています。接種は1回のみですが、有効性は50%です。また、接種後5年が経過すると、有効性が低下します。
生きたウイルスが含まれている生ワクチンですので、免疫機能に異常をきたしている方、免疫抑制をきたす治療を受けている方は、接種することができません。

2回接種ワクチン(サブユニットワクチン 商品名:「シングリックス」

ウイルスの感染性を持たない、ウイルス表面タンパクの一部を含みます。
2カ月間隔で、2回接種が必要ですが、約9割という高い有効性を持ちます。またその有効性が、少なくとも10年以上持続します。
ただし、ビケンと比べると、重篤なものはほとんどないものの、接種部位の痛み、赤み、腫れ、全身筋肉痛などの副反応が現れやすいという欠点があります。

DPT三混・DT二混・日本脳炎・風疹・麻疹・風疹麻疹混合

ワクチン取り寄せの為、予約制となっています。年齢に下限がございます。詳しくは受付にご確認ください。

  • 母子手帳、接種手帳(お持ちの方)、保険証、予診票をご持参ください。
  • 定期予防接種に含まれているワクチンでも法律で定められた接種対象年齢を外れると任意予防接種の扱いとなり、費用が全額自己負担となります。

定期予防接種の種類、接種対象年齢について、詳しくは堺市ホームページの『堺市が実施している予防接種について』をご覧ください。

一番上に戻る
お電話でのお問い合わせお電話でのお問い合わせ